展覧会レビュー 平成20年7月15日
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アートでかけ橋
小沢剛/セリーナ・オウ/パラモデル
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アート作品を通して、大山崎町の人と文化を垣間見る
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今年で開館13年目を迎えるアサヒビール大山崎山荘
美術館。本展では3組の作家を迎えて、初めて地元・
大山崎の町中にまで進出。美術館と美術家と地元民を
(そして観客も)アート作品で繋ぐ試みを行っている。
小沢剛(おざわ つよし)さんは、野菜の銃を構えた
女性の写真シリーズ《ベジタブル・ウェポン》と
《醤油画》の作品を美術館と離宮八幡宮で展示。
前者には大山崎町で制作された新作も含まれる。
《ベジタブル・ウェポン》は、地域の女性に声をかけ、
その人が選んだ野菜で銃を作り、作品を作った後は
料理して皆で食べるというもの。戦争や武器に対する
アンチテーゼを小沢流のユーモアで表現したものだ。
マレーシア生まれのオーストラリア人、セリーナ・オウ
さんは、大山崎町の住人や労働者を取材した写真作品を
大山崎区民会館と美術館で発表している。
真正面からストレートに撮られた作品には、
服装や背景などから彼らの社会的立場が透けて見える。
グローバル化した消費社会における人間の存在を
文化人類学的な視点も加味して表現しているかの様だ。
写真ファンなら、アスグスト・ザンダーの作品を
連想する人もきっといるだろう。
2人組のアート・ユニット、パラモデルは、
町の集会所と美術館で異なるタイプの作品を発表した。
集会所で見られるのは、立体作品とインスタレーション。
立体はビールケースを大量に用いて作られた摩天楼の
様な構造物で、インスタレーションは木製の立方体や
プラスチックのパイプで架空の都市を作るかの様な作品だ。
美術館では、トラック用の幌に描いた大きな絵画作品を
展示。彼らだけの作品ではなく、ワークショップを行った
地元小中学生とのコラボレーションになっている。
この様に、3人の作品には地元民との交流が重要な
意味を持っている。複数の会場を巡る事で地域の歴史や
雰囲気を味わえるのも大きな特徴だ。美術館に置かれた
作品を見るだけでは終わらないので、通常の展覧会より
厚みを持った体験が出来るのである。
惜しむらくは、事前に行われた各作家と地元との交流
過程がよく見えない事。プレスツアーではスタッフの
説明があったが、一般の観客にはどの程度伝わるの
だろうか。各作家の制作時のドキュメントがあれば更に
共感が深まると思うので、その点だけは残念だ。
最後に、これからお出かけになる方へのアドバイスを。
最寄駅から美術館までは急坂で、4つの会場を巡ると
3キロほど歩く事になる。歩き易い靴と服装で来場する
事をお勧めする。もちろん暑さ対策もお忘れなく。
会期中の土日祝日には、各会場を巡る巡回バスが
出るらしいので、体力に自身のない人はご利用
いただきたい(ただし高齢者と体の不自由な方優先)。
※ご報告。
平成20年8月15日にアサヒビール大山崎山荘美術館より
要望を受け、パラモデルに関する文章の一部を変更しました。
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アートでかけ橋
小沢剛/セリーナ・オウ/パラモデル
7月10日(木)〜9月7日(日)
10:00〜17:00 ※美術館の入館は16:30まで
月曜休み ※7/21(月)開館・7/22(火)休館
大人700円 大高500円(美術館の入館料)
アサヒビール大山崎山荘美術館、離宮八幡宮、
大山崎区民会館、大山崎町集会所
京都府乙訓郡大山崎町銭原5-3(美術館)、他
TEL 075-957-3123(総合案内)
URL http://www.asahibeer-oyamazaki.com
関連イベント
ギャラリー・ツアー・トーク
8月3日(日)・10日(日)14:00〜16:00
参加費:無料(ただし美術館入館料が別途必要)
定員:20名
FAXにて参加受付中。詳細は上記URLでご確認を。
パラモデルとプラレールであそぼう
8月16日(土)10:00〜12:30/14:00〜16:30
会場:離宮八幡宮
参加対象:4〜10歳(親同伴のこと)
参加人数:午前20名・午後20名
参加費:無料
FAXにて参加受付中。詳細は上記URLでご確認を。
アートフェスタ in 大山崎町 2008
本展覧会の他、離宮八幡宮竹灯籠ライトアップ&
ライブやJR山崎駅前にてイベントを開催(8/10)。
詳細は以下のサイトでご確認を。
http://www.voluntary.jp/o-yamazaki/
関連展覧会
もの×もの セリーナ・オウ写真展
7月23日(水)〜8月3日(日)
11:00〜19:00(最終日は11:00〜17:00) 会期中無休
ギャラリーRAKU
京都市左京区北白川瓜生山2-116 京都造形芸術大学内
TEL 075-791-9122
URL http://www.kyoto-art.ac.jp/raku/
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