勝手にRECOMMEND 〜小吹隆文の、関西・アート・見聞〜
展覧会レビュー  平成18年11月2日


『加賀城健展』

新たな手法を導入し、表現の新機軸を探る


ピンと張った布の何ヵ所かに糊を置き、大きなヘラで
こすり付けた後、染色する。加賀城健(かがじょう
けん)さんの作品は独自の手法で知られている。

本展には脱色の手法で制作された大作2点と、
タブロー状の小品2点が出品された。

ヘラで糊がこすり付けられた部分は脱色剤に反応せず
独特の波打った模様が形成される。作者の身体の動きが
そのまま痕跡として残るダイナミズムは、他の染色作品
にはない加賀城さんならではの魅力だ。

更に今回は、糊を置く前に布にテープを貼り、
真っ白な色抜けの面で模様を作る試みも行っている。

例えば、白黒の大作には雷のような模様が入っているが、
それが今回試みた部分だ。平板な白色の面が波線模様の
上に重なり、新たな空間を作り出している。

異質な要素を導入する事で表現の新局面を引き出すのが
狙いだろう。ただし、模様次第で作品全体が陳腐化する
恐れも高い。その点この手法には注意が必要だろう。

また、紫色の大作は先日別の展覧会に出品されたものだ。
場所や展示次第で印象が一変することに驚かされた。



『加賀城健展』
10月31日(火)〜11月5日(日)
12:00〜20:00(最終日は12:00〜18:00) 会期中無休
ギャラリーマロニエ
京都市中京区河原町四条上ル塩屋町
TEL 075-221-0117


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