勝手にRECOMMEND 〜小吹隆文の、関西・アート・見聞〜
展覧会レビュー  平成18年8月31日


『ex-PRESS 平林純展』

作風は大きく変わったが見応えは相変わらず


平林純(ひらばやし じゅん)さんの作品を最後に
見てから、もう5、6年経つかもしれない。

当時の作品は、自分や友人の顔、街中の群集の姿などを
映像の様に写実的かつクールに描いたものだった。

まるで作家と対象の間に透明なベールがかかっている
様な距離感があり、その距離感から現代における
人と人との関係性や社会の有りようが感じられた。

久々に拝見した今個展では、作風が大きく変化していた。
人間の顔の皮を剥いで魚の開きの様ににした図像が
真っ白なキャンバスいっぱいに描かれている。

本人に訊ねた所、自分の顔に墨を塗り、魚拓ならぬ
“顔拓”を取って、それを元に描いているとのこと。

以前の作品にあった距離感にリアリティを感じなくなり、
もっと対象(=自分)に肉薄するような表現をしたいと
模索した結果、一昨年から今のスタイルになったそうだ。

顔拓という直接的な刻印をモチーフにすることで、
虚飾を廃した自分自身に迫ろうとする強い意志が
感じらた。また、長年にわたり一つのテーマを追求する
粘り強い姿勢にも好感を持った。



『ex-PRESS 平林純展』
8月29日(火)〜9月3日(日) 
12:00〜19:00(最終日は12:00〜18:00) 会期中無休
ギャラリー恵風
京都市左京区丸太町通東大路東入ル一筋目角
(野村ビル2F)
TEL 075-771-1011
URL http://www.keifu.info


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